家相のあまりの悪さにびっくり
去年、引越しのために、マンションを中心にかなりの数の物件を見て回った。場所や環境、間取りなどにかなりこだわりがあったので、なかなか気に入った物件が見つからなかったんだよね。その上、家相の善し悪しにもこだわっていたので、物件探しは難航していた。
あるとき、しばしば物件を紹介してくれていた熱心な不動産屋さんが、「手頃な価格の一戸建があるので見てみませんか」という。エリアは、山側のやや寂しい場所ではあるものの、希望のY校区。数年前に開発分譲された静かな住宅地。まだ築2年しか経たない庭付きの5LDKで、リビングダイニングには南側に大きな掃出し窓があり、2階の4部屋も2面採光で、陽当たりも良さそう。こんなに良い条件の物件なのに、私でも手が出そうなお手頃価格!3人暮らしの私たちに5LDKは広すぎるけど、すごくお買得な気がしたので、一応見に行くことにした。
行ってみると、庭は荒れた寂しい印象だったものの、家はさすがに築2年なだけあって、すごくキレイ。これがホントにその価格?と半信半疑で中に入ってみて、さらにビックリ!キッチンには新品の大型冷蔵庫と電子レンジ、リビングにはふかふかのソファとどっしりした木のテーブル、そして大型のプラズマテレビが置いてある。「これは、展示用のディスプレイですか?」と聞くと、「いえ、これらの家具・家電はすべて物件価格に含まれています。このままお使い頂けます」と、不動産屋さん。
これなら、すぐにでも優雅な暮らしが始められそう!私はすっかり興奮し、もうこの物件に決めてしまおうかという気になっていた。
…でも、なんかスッキリしない。これだけ採光面が多いのに、家の中が暗くて陰気な感じがするのは何故だろう?ここで少し冷静になった私は、ハタと気づいた。この家、家相がすごく悪い!玄関から入って真正面の真北にあたるところにトイレ、その横の鬼門にあたる北東に浴室、主人の場所である北西には台所。そして最悪なことに、家の中心に階段が!これでは、一家の主の健康面や仕事面が順調にいかず、幸せな家庭生活は営めないだろう。
私は、不動産屋さんに聞いてみた。「こんなに広くてきれいな一戸建なのに、ずいぶん安い価格で、しかも家具や家電までサービスして売ろうというのは、何か売り急ぐ事情でもあるんですか?」。すると、不動産屋さんはこう答えた。「実は、売主さんは事業に失敗して借金を抱え、家のローンも払えなくなったので、どうしても売却しなければならないのです」。
家相のせいでそうなったのかどうかはわからないけど、あまりにも想像通りだったので、正直驚いた。もしこの家に住んだなら、私も同じような運命をたどっていたかも…。きゃ〜っ、思いとどまって良かった!
家を探すときは、あまりにもお買得な物件には気をつけなくちゃならないなーとしみじみ思ったよ。